スイフトの前部損傷です。運転席側への入力が大きいです。右前フェンダーが後退してしまっています。
このような場合、内部骨格部分へ損傷は波及しておりフレーム修正機による修理が必要となります。この骨格部分の修理がきちんとなされていないとヘッドライトの位置が狂ってしまったり、バンパーとボンネット、フェンダーの隙間がずれてしまいます。
バンパーとヘッドライトを外してみると右前部分が後退していること、車の前部が右に振ってしまっていることが分かります。
車両の寸法図を基にフレーム修正機を使い骨格を修理していきます。損傷がひどくない部分に関してはスライディングハンマー等を用いて修理します。今回、バンパ―ホースメントという最前面にある部品以外の骨格は修理で直せました。
骨格の鈑金が終わったら下地処理をして塗装します。今回はメカニカルパーツとしてエアコンのコンデンサーやウォッシャータンクが破損していたので交換しました。エアコンの真空引きも必要です。鈑金塗装の技術者はメカニカルの知識と技術もないと完璧に車は修理できません。
外板パネルの塗装をします。塗装ブースという設備の中で行い、ゴミや埃の付着がないようにします。新品部品には色が付いていないため、修理工場で調色して色を合わせます。塗装の色はもちろん塗装の肌も元の状態に合わせていきます。塗装の後は赤外線で強制乾燥させます。
組み付けをして完成です。
今回は車両保険を使用して、すべて新品部品を使用しての修理となりました。修理金額は合計518,572円(税抜き)です。内訳は部品代¥309,020(税抜き)、技術料¥209,552(税抜き)となります。
リサイクルパーツを使用して修理しても技術料が約21万となるため、今回のような場合は保険使用をお勧めします。