『車選びで大失敗』~実質支払金額を知らなかった為に多大な損害をした例~

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 実際に私が担当させて頂いたお客様の話です。このお客様は最終的に「車選びの大切さ」に気づき帰っていきます。いったい何があったのでしょうか。

 

悔しい思い

そのお客様は女性の方で年齢は20代前半。乗っておられた車はアメリカ製の赤いクーペタイプでした。

そのお客様は今の車がイヤになり国産の軽自動車に乗り換えが希望です。

「私の車、いくらで買取ってくれます?まだ新しいし、綺麗に乗っているつもりだから高く買取ってね。」

早速査定をしてみるとその車は新しく、新車から2年しか経っていません。走行距離も1万キロ少々。綺麗に乗られていたので「キズ」もほとんど無く、事故車でもありませんでした。

 車のチェックが終わり、いざ買取り価格を調べてみると驚きの価格。私も目を疑いましたが、買取りの限界価格が20万円しかないのです。(こんなに新しい車で綺麗に乗っているのに...お客様もガッカリするだろうな...)そう思いながら、お客様に金額を伝えました。するとお客様は愕然とした様子で

「ウソでしょ・・・たった20万円・・・」

この時の悲しそうな表情は今でも覚えています。

 

「値引き」に目がくらみ購入

私がお客様に

「この車、いくらで買ったのですか?」と聞くと

「ディーラーの知り合いから買ったの。そこにこの車があって、定価は確か280万円...その時知り合いが『今日決めてくれれば  70万円値引きして210万円でいいよ』って。この車の名前もよく知らなかったけど、280万円が210万円で買えるのだから得でしょ?だから買ったの」

「そうですか・・・」

このお客様には今の車のローンが80万円ほど残っていました。たった20万円での買取り価格ではローンの残債を埋める事が出来ません。だから次の軽自動車は買えない...と私に悲しそうに話していました。私は余りにもこのお客様が可哀そうだったので、買ったディーラーでもう少し高く買取ってもらうように勧めました。

翌日、そのお客様が再来店されました。話を聞いてみると、『15万円以上は無理だね』と買ったディーラーに言われたそうです。結局このお客様は乗り換えを諦めるしかありませんでした。

「こんな不人気車、買わなきゃよかった・・・」

そう言ってお客様は帰って行かれました。

 

損をしないポイントは「値引き」より「実質支払金額」にある

新車購入時の値引きが70万円。普通で考えればこんなに値引きをする事は考えられません。きっとこの赤色の車は売れ残っていたのでしょう。要するに「不人気車」だったのです。不人気車を購入したばかりにたった2年で膨大な損害を受けてしまいました。新車購入価格210万円から買取り価格20万円を引くと190万円。車の維持費を考えないにしても、たった2年間で190万円も使った事になってしまったのです。

ここで考えてほしいことは、車の購入は目先の「値引き」ではなく、購入してから手放すまでのトータルで支払う金額を考える「実質支払額」こそが大切であるという事です。車に安く乗るには、一台の車に十年、二十年と長く乗るのが良いと思いますが、人間ですから飽きもきますし、結婚したり子供が生まれたりしてライフスタイルが変わればその変化に合わせた車が必要になります。事故に遭う事もあるでしょう。この様にして車を手放す時、その車をいくらで買取ってもらえるのか。この事さえ分かれば将来のリスクを減らす事ができるのです。

 

下取り相場はその時々の中古車相場が基準となります。先行き不透明なこの時代、将来の中古車相場を予測する事は大変困難です。最初にお話ししたお客様の様に損をしない為に「実質支払金額」を考えた車選びをする事をお勧めします。

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