終戦の日に思う
今日8月15日は終戦の日ですね。
この時期になるとマスコミは戦争の特集を行いますが、殆どが戦争の悲惨さを訴えるものです。
私はいつも疑問に思っているのです。戦争の悲惨さを後世に伝えて、二度と戦争をしないようにしようと云う趣旨は分かりますが、
それだけで本当に未来永劫戦争を回避することができるのだろうか。一方で国は国民の生命財産を護ることができるのだろうか。
何故、戦争を回避することができなかったのか。何故、戦争を引き起こしたのか。何故、多くの国民とアジアの人々を犠牲にして
しまったのか。日本はいや日本人は日中戦争を含めた太平洋戦争の本当の意味での総括をしていないと思います。
東京裁判は、戦争犯罪に関しての裁判であり、総括ではありません。
総括が為されなければ、反省も無いでしょうし、対策も採れません。
夏休み前に一冊の本を買いました。「日本海軍400時間の証言 軍令部・参謀たちが語った敗戦」(新潮社)という本で、
2009年の8月に放映されたNHKスペシャル取材班の執筆によるものです。
※文中より 浮かび上がってくるのは、旧海軍という「組織」が抱えた問題や犯した罪である。
「責任者のリーダーシップの欠如」 「身内を庇う体質」 「組織の無責任体質」等であろうか。
それは、そのまま現代日本の組織が抱える問題や組織が犯している罪でもある。
大日本帝国海軍というこの組織が抱えた問題は、現代日本の官僚組織、企業でも起きているのではないのか、というものだった。
「組織優先で、個人を軽視する」 「失敗した時の責任の所在の曖昧さ」 「流れに身を任せた結果生まれる"やましき沈黙"」等の
教訓である。
軍令部・参謀という超エリート軍務官僚たちによる証言は、強い憤りと共に総括の必要性を強く感じましたね。
是非、ご一読下さい。
陸軍も同様だったに違いない。そこに、政官(軍務官僚)財の癒着は無かったのだろうか。マスコミはどう関わったのだろうか。
現代の福島第1原発や社保庁の年金問題をかつての組織の当てはめると、東電=関東軍・経産省=陸軍省ですかね。
社保庁=海軍軍令部・厚生省=海軍省ってところですかね。政治・マスコミは、今も昔も変わりはないでしょう。
福島第1原発の問題が想定外なら、ミッドウェー海戦の敗北もレイテ沖海戦の敗北もみな想定外ですよね。
官僚や大企業のエリートの無責任と論理のすり替えには十分注意が必要ですね。
勉強しましょう。
原発問題では、、7月27日の衆議院厚生労働委員会で参考人説明された東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦氏の発言
内容を記したブログを紹介します。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-626.html
私たちは一体何を信用すれば良いんですかね。