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車検のコバック・坂井モーター社長が日々のことを書き記します。

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2020年5月 アーカイブ

2020年5月19日

コロナの感染よりもその後の方が問題だ~

連日コロナコロナの話題ばかりですが、静岡県では緊急事態宣言が緩和されましたが、

街中の飲食店には直ぐに客足は戻らないのかなと思います。

TV等では自粛自粛で売上が大幅ダウンしてやっていけないよと云う意見が連日報道されています。

政府も色々やってはいるんだけども、悪く言われっぱなしですよね。

マスクが足りないと云う声に応えて1世帯2枚の布製マスクを全世帯に配布すると云えば、

家は4人家族だからどうするんだと云われ、配布されたらされたでゴミが付いてたとか汚れてたとか言われて、

回収して検品し直すと8億円掛るって。生活が困窮した世帯に最高30万円のお金を配布しようとしたら、

判り辛い云われ、挙句の果てに公明党に脅かされて一人10万円を配ることにしたら、今度は

遅いだのマイナンバーカードの暗証番号を忘れただの、海外では2日で振り込まれただの、散々だね。

PCR検査だって検査数が少ないだの保健所が許可してくれないから出来ないだの、

検査は2万件できるって言ったのに出来てないじゃないかとか、韓国では直ぐに対応したのに、

何で日本では出来ないのかとか。自粛で売上が減った中小の事業者には補助金を出すとのことだが、

金額が少な過ぎて焼け石に水だという。売上が減ったから保障してくれと云う。

緊急事態宣言も遅かったのだの早すぎただの、よくもまあ次から次に非難ばっかり言われ続けて、

安倍総理もよく切れないなぁ。感心しますよ。

これだけマスコミも政権非難を煽り続けたんだから、コロナ後は改革に向けて旗を振るんでしょうねぇ。

こうした様々な問題の多くは安倍総理の政策ではなく制度に起因していると考えるのです。

保健所の対応も37.5度以上が4日以上続かないとPCR検査は出来ないという『誤解』に基づいたかはともかく、

検査が出来ない等の問題の多くは、行革と予算の削減で人員が減らされたのが原因ではと云う意見があります。

お金の支払の遅れも、マイナンバーカードの普及の低さが原因だけとは言わないが、国と県、市区町村が

機動的に繋がっていないなど、当初の目的とは遠く及ばない状況で、手作業で行うのですから手間暇かかりますよ。

マイナンバーカードは個人情報が国に取られるといって反対キャンペーンを打ったのはマスコミでしょう。

韓国の逸早い対応は、徴兵で兵役に着かなかった人達を大邱やPCR検査などに動員したからだということです。

医療崩壊寸前の状況も同様です。日本では多くの医者は病院勤務を経た後に開業します。

職業選択の自由がありますから中々規制が出来ません。

日本の診療報酬は病院よりも開業医の方が儲かるようにできているのです。

病院で過労死寸前まで残業しなくてはならない様な勤務医よりも、水土は半日で日祭休日、おまけに儲かる

開業医を目指すのは当然でしょう。これでは医療崩壊もそのうち起こりますよ。

昨年、医大の入学試験の女性差別が問題になりましたが、上記のような問題を放置したままだと10年後には、

間違いなく医療崩壊を起こしますね。

昨日18日の日経新聞のOpinionに『政府の支援もたらす代償』というジリアン・テット氏のコラムがありました。

ニューヨーク大の教授が小さな会社を立上ていて、政府の中小企業向け融資政策の給与保護プログラムを

申請できそうだと気が付いた。人件費などの支払いに充当でき、雇用を維持すれば返済の必要もない。

しかし、教授は申請しないことにした。自由市場主義を信奉する教授は、企業の新陳代謝を進め、経済学者

シュンペーターの唱えた「創造的破壊」を促すべきだと信じているからだ。たとえコロナウィルスが蔓延

する中でも公的支援なしで経営できなければ、事業をする資格は無いと教授は言う。

テット氏は、当初は感染拡大の状況があまりにも衝撃的で、政府や中央銀行が政策支援に動いたのは当然だと思え

た。とはいえ政府の経済対策は公的債務の急増という代償を伴うこともはっきりしてきた。将来性のある企業だけで

なく、本来なら市場から退出すべき企業まで救済されてしまうことも明らかだ。それだけではない。経済対策は所得

格差を広げる恐れもあると述べている。非常時にはやむを得ない代償なのかもしれないとも述べている。

古いシステムを維持しようとすれば、既得権益も温存される可能性がある。コロナ危機が長引けば現在の予算では足

りなくなり、政府は更なる対策を打つか、企業倒産を放置するかの選択を迫られるという。

日本も同様である。いや、GDPの2倍を超える多額の負債を抱え財政赤字の日本の方がはるかに深刻であろう。

コロナ後の日本は何処に向かっていくのだろうか。

もし、自粛によって経営が行き詰った中小事業者が破たんまで追いつめられる前に倒産し、その負債を

信用保証協会と国が負担してくれて、倒産した中小事業者が再起する時に銀行が資金を融資してくれたなら、

素早く経済は立ち直るのではないだろうか。労働者も倒産したなら失業手当を受給しながら新たな職場を探す。

それまで勤めていた事業者が再起したならそこに再就職するもよし。

日本こそ、戦後や高度経済成長期の古いシステムを維持しようとするのではなく、人口減少時代に見合った

新たなシステムを描き、その方向に向かっていくことこそが重要なのです。

多くの反対と抵抗があることは間違いありません。

しかし、その抵抗を超えて行かなくては、10年後、国民は塗炭の苦しみを味わうことが予想されます。

あ~、これから景気の悪化が弊社の売上にも影響してくるだろうなぁ。

みなさん、頑張りましょう!

2020年5月21日

「#検察庁法改正案に抗議します」は何に抗議するのか?

黒川検事長が辞意を漏らしたとのことですが、これで一件落着にはならないだろうな。

ここしばらく検察庁法の改正で国会もマスコミも賑やかでしたね。

安倍政権が黒川検事長氏の定年を延長して検事総長にしようとしたと云うことのようだが、

これに対して野党からは、政権に近い人物を検事総長にして忖度させようとしているだとか、

検察庁トップの人事を内閣が行うのは、三権分立の精神に違反するだとか、検察の独立性が保たれないとか、

様々な意見が飛び交っていました。そうした中で、芸能人の方たちがSNSなどで呼びかけた

「#検察庁法改正案に抗議します」が大きな影響を齎しているとの報道がありました。

私は、検察庁法の改正案を読んでないので内容は判りませんが、会社の朝礼で、コロナウィルスに対しても

そうでしたが、WEB上に流れる情報に対してその真偽を自分で確認する必要がある旨の話をしました。

司法の一部として検察庁の独立性を確保することは重要であるが、無条件で認めることには問題があると

考えていたからです。これまでの官僚が起こした数々の不祥事やいい加減な施策を考えてみれば分かります。

「省あって国なし」「省益あって国益なし」で、誰一人として責任を取った高級官僚は居ません。

検察官と云えども組織の中の一官僚です。

組織の論理で動きます。

そう思っていたら、今朝の静岡新聞の「論壇」に佐藤優氏のコラムが掲載されていました。

佐藤氏は、鈴木宗男氏と連座で逮捕され512日間も拘置所に拘留されたそうです。

カルロス・ゴーン氏も長期間に亘り拘留され、海外から拷問だと非難されました。

こうした拷問に近い取り調べを行うのは検察官です。

一方、こうした検察官による起訴を調査する仕組みは無いとのことです。

袴田事件の袴田巌氏の死刑判決は、未だに取り消されていません。

味噌樽だかに入れられていた衣類などの証拠を客観的にみれば、私でもおかしいと判ります。

こうした冤罪(と思う)を生み出すのも、検察庁のチェックが効かない独立性なのです。

私には、何をもって正しい判断かとは言えませんが、今少し調べてみたいと思います。

私なんかとは違って、影響力の大きい芸能人の方々が意見を発する際には、証拠なり問題箇所を明らかにして

発信して頂けると、より理解し易くなり大きな力と成るものと思います。

それが、責任在る立場の者の行動ではないかと思います。

私は、SNSなどは見てないので、記述してあったらごめんなさいね。

2020年5月24日

誰のための企業支援策か?

5月20日付けの日経新聞に"最低賃金上げ、判断二分"と云う記事が載っていました。

最低賃金の引き上げを巡り、世界で判断が分かれている。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う景気の急速な冷え込みで、英国は4月に過去最高となる6%の引き上げに踏み

切った。米国は2020年に24州が上げる予定だ。3%上げを掲げてきた日本は小幅になる可能性がある。

解雇で雇用を調整する米英と賃金の抑制で雇用を維持する日本との違いが出ている。と記されている。

新型コロナの感染拡大で厳しい外出制限を敷く英国では4月、25歳以上のフルタイム労働者を対象にした最低賃金を

時給8.72ポンド(約1150円)にした。

英国は平均賃金と最低賃金差を一定比率まで縮める方式で、この目標に向かって最低賃金を上げる。

また、「米英は賃下げはせず、雇用者数を調整することが多い」と日本総合研究所の山田久副理事長は話す。

最低賃金の引き上げの効果は1つが従業員の士気が上がり、生産性の向上につながる。

もう1つは、賃金を十分に出せない企業を淘汰し、産業全体の新陳代謝を促進する。とも記されている。

日本はどうだろうか。

未だに高度成長期の再来を夢見て、もの創りだイノベーションだといって生産性の高い製造業の復活を夢見ている

が、その多くは安い労働力を求めて海外に出て行き、今や国内産業の6割以上は生産性が低く賃金が安いサービス産

業が占めている。一方、賃金に関してもよく正規社員と非正規社員の格差が問題にされるが、企業の規模間における

格差はそれ以上に大きいかもしれない。従業員1000人以上の大企業を100とすると、零細企業は30程度ではなかっ

たかと思う。

バブル崩壊以降の日本では、失われた20年とも30年ともいわれデフレが続くが、デフレの原因は私には解らない。

只、言えることは、日本人の意識も日本政府の施策も過去の成功体験にしがみつき、現実を診ようとしない

ことである。

産業構造の変化は、施策のみならず雇用に於いても変化を齎すことは当然であろう。

この記事の隣に、"欧米は従業員に配慮"との記事があった。

新型コロナウィルス危機を受けた企業支援策が出そろってきた。日本は中小企業支援の官民ファンドや大企業向けの

資本注入の枠組みを始める。世界各国は企業支援と従業員利益の保護を結びつける姿勢が目立つ。アフターコロナも

見据え、経済発展につながる支援策にして行けるかが肝心だ。

また、失業者増による経済全体への損失を抑えるためにも、適切に企業を支援することは大事だ。

もっとも、一定の規律づけは不可欠だ。

ドイツは直近の経営状況の健全性や競争力確保などをみて企業支援の是非や条件を決める。

野村総合研究所の木内登英氏は「雇用維持だけでなく、地域の産業振興や再編につながる視点も大事だ」と指摘する

とある。

英米独などは、雇用に配慮しながら企業支援策を講じているが、産業振興の視点から企業に対しては概して厳しい。

雇用の責任は何処にある?

雇用を企業に押し付け解雇させない様にするだけでは何も解決はしないどころか、非正規社員の増加を招くだけであ

る。

社会も企業も働く人も共に良くなるためには、企業も働く人も共に成長する必要があります。

雇用の責任は、国、企業、労働者それぞれに有るのではないでしょうか。

企業は、健全な発展と共に雇用と福利を提供し、労働者は、自ら学び時代と企業が求める知識スキルを提供できる様

に自らを高める。国は、職を失った労働者に対し安心して暮らせる保障と学び(リカレント)の機会の提供。

コロナ後の経済と共にこれからの日本経済を考える時、今の国の在り様と日本人のぬるま湯に浸かった茹でガエル意

識を変えないと、次の世代に大きな禍根を残すことに成り兼ねないと、新聞を見ながらため息が。