福島原発事故
今回の東日本大震災に遭われ被災された方々には、心よりお見舞い申し上げます。
弊社でも、微力ではありますが社員一同応援を送りたいと考えております。
昨日には、社員やお客様のご協力で毛布を70枚程社会福祉協議会にお持ちしました。
また、津波によって引き起こされた福島の原子力発電所の事故も大変なことになりましたね。
何とか、大惨事に為る事だけは防いで頂きたいものです。
ここで、私は何でことになったんだろう?と考えてみました。
原発の設置や建設には多くの学者や専門家、政府の方々が多方面から検討を加えた筈だと思います。
地震国の日本ですから地震は当然ながら津波も検討の対象になっていたことでしょう。
現に、建物はあの巨大地震にも持ち堪えています。
では何故、津波による2次被害にこんなにも脆弱だったんでしょうか。
想定外ですか。
ならばどんな想定をしていたんでしょうか。
今回の事故は簡単に言うと、非常用発電機が水を被り発電できなくなり、冷却水用のポンプが動かなくなったので、核燃料を冷やせなくて制御不能に陥ったということだと思います。
原発の仕組みが分かっている人たちには、非常用発電機やポンプが動かなくなればこう云う事態を招くことは十分認識できていたはずです。素人でも分かります。
では、何故十分な対応策ができていなかったのでしょうか。
詳細は分かりませんが、私はここに日本人の問題点があるように思います。
人間は自身が持っている知識や経験と云った情報の中でしか、考えたり発言したりすることが出来ないのです。
この情報を広げる為に、様々な人と意見を交わしたり議論をしたりするのですが、そこに前提や既成概念が入ると思考が停止したり堂々巡りをするようになります。
私はこれを『思考の壁』と言っています。
例えば、ある人が東名高速道路を150㎞/hで走って事故を起こした時に、私たちはその原因を何とするでしょうか?
多分、多くの人はそんなスピード違反をして150㎞/hで走るからだ。と片付けてしまうでしょう。
それでは、速度無制限のアウトバーンを150㎞/hで走っていて事故を起こした場合はどうでしょうか。
もうスピード違反だとか、150㎞/hで走るから悪いんだとは言えなくなりました。
ドライバーの運転技術なのか、車両に問題があったのか、天候や道路に問題があったのか、他の走行車両に問題があったのか、等々原因を考えるようになります。
これが『思考の壁』なのです。
だから、「100㎞/hの壁」に守られた日本の車とドイツの車は高速走行時の運転感覚が違うんだと思います。
『思考の壁』を前に立ち竦むか、壁沿いに堂々巡りをするか、壁を打ち破るか。
原発ではどうだったんでしょうか?
原発は安全だ!という前提条件のもとで議論されていたんではないでしょうか。
そうすると、不都合なことは考えなくなるんですよね。
原発なんて安全である訳がないですよね。
それを制御できるなんて考えること自体が人間の思い上がりだと思います。
でも、無いと困りますから、「原発は危険なものだ」という前提に立って設置や運転に当たってもらいたいですね。
浜岡は大丈夫でしょうねぇ!
2月にミャンマーに行ってきましたが、中々ブログに書けなかったので、次回はミャンマーの紹介をします。