東日本大震災から2年
今日、3月11日はあの東日本大震災から2年目を迎えます。
マスコミは復興の遅れを連日報じています。
復興計画策定の遅れに加えて復興需要の集中による人手と
資材不足が重なって、多額の復興資金が回って行かないようです。
特に問題なのは、先が見えないことではないでしょうか。
ここでは、政治がリーダーシップを発揮して、復興の方向性を示す
ことによって、住民や経営者は判断するのではないでしょうか。
行政が余りにも安全重視に偏り、判断を先送りしているように思えるのです。
人命は大事ではあるが、あらゆる災害から全ての人を守ることも、
擁壁によって保護することも不可能です。
そのことによるマイナスも発生します。
震災後、石巻、女川、南三陸に行きましたが、それぞれ人口や地形、
産業などが異なり、高台移転もままならないことは容易に想像できます。
東海・東南海・南海の三連動地震に備えて太平洋岸に巨大な堤防を
造ろうなどと愚かなことは誰も考えないでしょう。
護るよりも助ける発想が重要なのではないかと考えます。
逃げるのを助ける、住宅再建を助ける、企業再建を助ける、
起業を助ける、転職を助ける。
例えば、全国からの寄付金と政府の出資金でファンドを組み、
被災住宅地を買い取ります。そのお金で二重ローンの負担を軽減します。
住宅地は津波対策ができればまた住むことができるので、20年~50年の
定期借地方式で安く提供して住宅を建ててもらいます。
防潮堤も堤防を兼ねた駐車場やテナントビルにして、店舗・工場に安く
貸します。
小口融資で、起業を助けることもできます。
軽トラで移動焼き鳥屋もよし、たこ焼き屋もよし、八百屋でもよし、洋品屋もよし。
中古船の購入の助けにもなります。
慎重のあまり先延ばしにすれば、住民の生活が崩壊してしまうのです。
行政だけでなく、日本全体が100%の完璧を求め、責任追及と
評論ばかりが横行していると感じるのは私だけでしょうか。
1億総萎縮社会ですね。