関越自動車道のバス事故は、痛ましいですね。
この事故に関して、マスコミは規制緩和によって参入企業が増え、
過当競争から安全が疎かになったのではないか。
規制緩和が悪かった如くの論調が目立ちますが、少し違う様な気がします。
規制緩和は、これからの日本経済の活性化には避けては通れないことなのです。
農業や医療、教育等々、ありとあらゆる産業や事業に言えることです。
勿論、我々自動車業界にも云えることですが。
問題はその緩和の在り方なのです。
参入障壁を低くすると主に中小零細企業が参入してきます。
そうすると、経営的にも大変だと云うことで、本来確保しなければならない筈の安全や設備・技術レベル等を
中小零細企業に合わせて弛めてしまうのです。
結果、事故を誘発したり、業界のレベルの向上が図れなくしてしまったりするのです。
参入障壁を低くすることと諸基準のレベルを低くすることは別の筈です。
自動車整備業界にも多々有ります。
許認可権を持つ行政が、恣意的に基準を低くすることは、かえって業界の成長や発展を阻害しかねない。
今回の事故も、基準を深夜運行は2人乗務としさえすれば防げただけのことです。
乗務員1人増えただけなら、運賃はせいぜい1人当たり3~500円増える程度だったでしょうし、
旅行社も基準ですからバス会社に支払ったでしょう。
中小企業を育成することは、中小企業を甘やかすことではないと考えます。